占い一言コラム 改名編
◆改名というのは、なかなか決断ができないものだ。特に社会で働く男の人にとってはそうだ。名前は自分の分身だからだ。そういう意味では昔の人はなかなかの宣伝マンだ。秀吉なんかは改名したことをしっかりと自分の利益にしてしまった。そこから新しい出発ができたのだ。改名は自己の再出発の時にこそふさわしいのだ。
◆名前には面白い作用があって、自分の名前を呼ばれると、妙に緊張してしまうのだ。反対に会話の中で幾度となく自分の名前が出てくると決して悪い気はしなくなる。相手に返って親近感を覚えてしまったりする。だから運勢的にみれば、相手からよく呼ばれる名前の方がいいのだ。でも、あまりに軽くみられても困る。改名するときは画数ばかりかその辺もしっかりと考えている。
◆人間というのは、果たして生まれ変わることができるのか?そんなことを考えるよりも現実は、出直したいと思っている人ははるかに多い。人は生まれ変わることは可能と考えた方がいい。人がこの世に誕生したプロセスは、父母の愛によって生命が宿り、母の胎と愛情を通して誕生したのである。だから再び愛を受けて、その心を育てるようにすれば、変わる道は出てくるのだ。
だから、改名とは生まれ変わるための道具なのである。
◆改名ということが切実な問題になっている!本当なのだ。自分という人間をうまく創れないということは現実にあるのだ。実際に改名をしてすぐに効果の現れる人もいる。そういう人は、自分という人間を限界まで見つめてきたのだろうから、新しい自分を創ることに懸命なのだ。何事もそういう出発の物語が必要なのだ。その辺が分かると人生は楽しくなる。
◆改名というのは、いつも未来に向かうものなのだ。昔中近東にロトという人がいた。塩の商いをしていた。しかし、その街が火山で灰になってしまったのだ。その街から逃げ出すときにロトの妻は後ろを振り向いたのだ。そして、塩の柱になってしまった。改名するというのは、過去は「塩の柱」ということなのだ。残されている道はどこまでも続く希望という未来。
◆改名はすべてを解決する手段ではない。他力本願の人が日本人には多いのだが、それではいつまでたっても自分を変えられないでいることになる。「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がある。そういう背景があって、改名という手段が効果をもたらすのだ。自分と改名が「一心」になったところで己が開かれる。
◆命名や改名で、最も気をつけなければならない事は、自分を小さくしてしまうような数字を持ってしまう事です。そのことが自分造りの可能性を閉ざしてしまう事になりかねないのです。荒削りの大きな岩は、磨かれてほどよく個性を発揮するようになるから、運命式は個人がその魅力を発揮できるように道を造ります。それが、命名や改名なのです。
◆改名する事を考えるには、それなりの動機がある。実は自分の運勢と人生に結論を出しているからなのだ。今までの経験から自分の中に自分以上の何かが影響して自分の人生の舵がとれないでいるという事を実感したからに他ならない。そういう情念が新しい自分の創造への無意識のエネルギーになっているのだ。そういう情念の強い人ほど、実は改名がうまくいくのである。
◆動物は生まれた瞬間から、母子は親子の識別する方法を身につけてしまう。同じひよこや鶏にしか見えないのに、親子はしっかりと識別している。インプリンティングだ。しかし、人は名前ということばの特殊な方法で識別をする。だから改名をするということは、新しい自分自身を識別することであり、自分に対するインプリンティングなのである。
◆改名するとどうなるのか?もっと自分が変わるのではないか?みんな期待して”改名”を望む!それはいいことだ。しかし、功は焦っても得られないのだ。改名の効果が現れるのは、人によって個人差があるが普通は3年はかかるのだ。それほど、自分創りは大変なのだ。それでも、新しい自分を創ることができるのは希望だ。命懸命になれば、運命式があなたを導く。
◆改名したい人の気持ちは良く分かる。僕も改名(ペンネーム)しているからだ。親に付けてもらった大切な名前!長い間そう思っていた。ところがその名前がどうも自分にしっくり来ない。そんな違和感を持ち続けていた。後で気がついたことだが、自分の名前の故に激しい親子の対立が生じてしまったのだ。どうしてだろうと想い続けてきたことが、ペンネームを持ってから不思議に解決してしまった。
◆改名というのは、「新しく生まれる」ということだ。「新生して甦る」のだ。人が新しく生まれるにはもう一度お母さんの胎内に入って、それから誕生しなければならない。お腹の中にいるときから、誕生して成長するまでしっかりと自分を創らなければならないのだ。改名というのはもう一度そういうプロセスを通ることなのだ。改名のいいところはそういう環境を自分で設定できるところである。だから自己創造が可能なのだ。
|