占い一言コラム 命名編8
◆命名権というものは、親にあるのだが、その親は何の権威があって命名するのかということだ。
昔の元服式で、命名をするときその烏帽子親がその後の責任を担うということになる。だから、命名というのは責任を担うことの表明でもあるのだ。
命名することで親は子供の生き方にも責任を持つということがいえる。
◆命名をしていくと、大きな意味でその人の生き方が見えてしまう。そこが運命式を見るときの怖さでもあるのだが、どんな環境と状況がそろえば、また何を学べば道が開けるかなど、必要なアイテムもわかる。しかし、家庭の人間環境は変えられないのだ。そこにある程度の限界はあるのだ。それでもいい運命式は本人が気づけば大きく化ける可能性はいっぱい持っている。だからいい命名をいっぱいしてあげたいものだ。
◆命名というのは人に与えられた特権であると思う。その名前の持つ意味や運勢によって、その命名された人のカテゴリーが決まってしまうことになるからだ。だから特権には、それだけの責任と恐ろしさがあることも事実なのだ。
でももっと重要なのは、命名された人が自分の名前はどういう意味や運勢を持っているかということを知っていることだと思う。
何故ならば、知って自己を創造することと、知らないで自分を間違って創ってしまえば、それは取り返しのつかないことになるからだ。
◆命名というのは、ちょっと考えてみると実は事業計画書みたいなものだね!
それも成功するだろうという「絶対的な信仰」が親の方にはある。
それは、愛情という自分の持つ核心持っているということなのだが、愛情という塊みたいなものはあっても、それを見える形にするのはちょっとばかし研究がいるかも?
◆命名の本質は、一言で言えば個性の抽出ということなのだろう!「人と違う何か、人の持っていない自分の世界」そういうものをつくらせてあげたい。それが人の持つ願望である。「ちがい」を見つけてこそ、自分の存在価値を見いだすからだ。だから命名はそういう材料を調えるということになる。しかし、もっと大切なことは、命名に預けられた個性をどうやって引き出すかという親の引導である。
◆命名の大切なところは、命名におけるロゴスである。そのロゴスをちゃんとイメージ化することで、子供に願いをかけた世界を目標として実現する子育てというものが出てくる。だから、命名の運命式はそこから子供の将来のイメージが読み取られなければならないということだ。だから、運命式はその子の理想世界を表すマンダラとなる。
◆命名で迷うというのは、その人が正常な人で、愛情あふれる人だということの証明だ。何故なら、その名前の中に子供の心のあり方から、可能性までも含まれるとしたら、「お気楽」でいられるはずがないのだ。だから、真剣になる。そうであれば悩んだり、迷ったりするのは当然なのだ。赤ちゃんの産みの苦しみがあれば感動も一塩だ。だからこそ、命名も「産みの苦しみ」ということになる。それは将来、子供への愛の証しとなる。
◆命名は人生の新しい出発の門出でもある。そこで、自分の名前をもらうということは、自分の生きていく上での武器をもらったようなものである。この名前とつきあい、人生を共にする。だからこそ、名前の持つ力は信じようが信じまいが、相手に何かの印象を与える。その与える力が自分にもっと何かの力を与えてくれるようになる。世の中の真理は相対性にあるからだ。
◆命名とは何であろうか?「ただ名前をつけること?」ではないはずです。そこには、万感の想いが込められて、その情感の全てが凝縮して命名になるのです。いわば宇宙のロゴスがそこには塊になっていると考えていいということなのです。命名と両親と赤ちゃんに万歳!
◆命名するときには、様々な思いが交差することになる。ましてや第一子が男子ならば家族を巻き込んでの命名騒動となる。それぞれの思惑があるからだ。当の子供にとっては迷惑な話かも知れないのだが、命名される人の運勢は家族までも巻き込む力を持っているのだ。だからこそ、家族にとっても本人にとっても良い名前ということでなければならない。
◆命名することは、その人の一生を象徴的に決めるようなものと考えてもいいくらいだ。それくらい、命名というのは大切なのだ。生涯その名前を背負っていくということを考えれば、そこに込められる様々な意味を、そして持っている可能性としての運命に自信を持てるようにしてあげることこそ、親として最高の愛情ではないかと思う。
◆言葉というのは、ロゴスなのだ。だから、そのことばを使い続けている内に、いつの間にやら、そのロゴスが現実化するようになる。命名もそういうものなのだ。命名された名前も使い続けて呼び続けていると、名前の持つロゴスが現実化するようになる。だからこそ、命名するときにはそのロゴスをしっかりととらえていなければならない。
◆命名は今や漢字語圏だけではなくなってしまった。印欧語圏からも依頼が来る。すると漢字語圏の文化や伝統といった世界から成り立っている今の姓名判断は理論的に対応できなくなる。本物は印欧語圏にも通用する理論を持っていなければならない。「天使の占い」は普遍的な真理が根底にある命名をしている。
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